ライバル店が閉店することになりました。


私が働いている店から数百メートル離れた場所にある漫画喫茶が今月閉店することになりました。
同じ街道沿いにあるので、その店が開店した当初はお客を取られたりと色々ありました。
店の名前も真似されていた為、2号店だと思われたことも今となってはいい思い出となりました。


閉店した理由はわかりませんが、単純に赤字経営だったのではないかと噂されています。
その店のオーナーは漫画喫茶を副業としてはじめたらしいので、利益が出るまで赤字でも続けようとがんばっていたのではないでしょうか。
オープンから2年で閉店するわけですが、時期的にリーマンブラザーズの破綻の余波で本業が危なくなったので、赤字の副業をやめざるを得なかったのかもしれません。
あくまで憶測の域を出ないので、なんともいえませんが……


すぐそばにあった漫画喫茶が潰れるわけですから、店としては嬉しいです。
ライバルが減って取られていたお客が戻って来てくれるかもしれないわけですからね。
2年の間に近くに漫画喫茶とネットカフェが2軒ほどオープンしたので、どうなるかわかりませんが戻ってきてくれるといいなあと思っています。


嬉しい半面、ちょっと気になることがあります。


それは、閉店する漫画喫茶に置いてあるコミックです。
厨房設備などはそのまま残して次にその店舗に入居した人が使う場合もあるでしょうが、再び漫画喫茶としてオープンしない限りコミックは処分されるでしょう。
処分すると言っても素人でもない限り何かしらの業者に売るはずです。
できれば漫画喫茶をやる人に買い取ってもらいたいものです。


他人の店のコミックをなぜ心配するのか……詳しく説明すると長くなりますが、簡単に言えば以下のようなことです。


漫画喫茶のコミックは盗難防止の策も兼ねて店舗印が押されています。
この店舗印が押されているコミックは、基本的に古本屋で買取りしてもらえません。
古本屋が潰れた漫画喫茶のコミックをまとめて買い取って、別の漫画喫茶を開業しようとしている人に売ることはあります。
店舗印の押されているコミックが持ち込まれても、店舗印を落ちない汚れとして査定するので買取しません。
漫画喫茶にある時点でそのコミックは古本としての価値が0(ゼロ)だと個人的に思っています。
ゴミ捨て場に捨ててあるコミックよりも価値がありません。
捨てられたコミックは、ゴミの回収業者が古本屋に持ち込むことがあり、市場に戻ってくるようになっています。
漫画喫茶のコミックは同じ漫画喫茶でしか再利用できません。


とはいっても、古本屋の中には漫画喫茶の店舗印が押してあるコミックを売っている店もあったりしますが、稀な事です。
私に余分なお金と保管しておく場所があるなら買い取りたい気持ちはありますが、不可能なので見守るしかありません。
2万冊以上はあるそのコミックが廃棄されるかと思うと悲しくなります。
できれば、別の新しくオープンする漫画喫茶で再利用されることになってほしいです。
中には本当に希少性の高いコミックも含まれているので、廃棄されることだけはないように願っています。