漫画喫茶の料理 その2


漫画喫茶や、ネットカフェでレトルトや温めるだけですむ食材を使っているのにはちゃんとした理由があります。
誰が作っても同じ味の料理を出すため、という理由もありますが、ロスが出ないというのも重要な点です。


飲食店ではあっても、料理を作っているのはアルバイトです。
個人経営の漫画喫茶の場合は、調理師免許を持っていてどこかの厨房で働いていたことのある人が料理を作っているかもしれません。
それでも、24時間営業の店では確実にアルバイトが作っています。


アルバイトでも料理の腕がしっかりとある人もいるでしょう。
でも、ちゃんとした料理が作れる人が必ずいるとは限りません。
どの時間に行っても同じ料理が出てこなければ、飲食店としての信用がなくなってしまいます。
信用がなくなれば当然、売り上げが落ちます。


料理の腕を磨くことができないとなれば、腕が必要ない料理を作るしかありません。
温めるだけ、盛り付けるだけであれば最低限の教育で済みます。
しかし、そうなると市販のレトルト食品か業務用のレトルト食品になります。
どちらにしても、料理にこだわりのある店にはなりません。


これをある程度回避する方法はいくつかありますが、チェーン展開している店は、自前の工場で食材を仕込み、各店舗に配送するという手段があります。
この方法の利点は、どの店でも同じ味を保てることです。
ただ、個人経営している店や、数店舗しかない場合はコスト面で無理があるでしょう。
1店舗しかなければ仕込みの出来る人を育てるか雇うほうがいいと思います。


前述のようにレトルトを使用すれば、仕込みを多くやり過ぎ、余らせて捨ててしまうことがなくなるでしょう。
またメリットばかりでなくデメリットもあり、レトルトばかり使うと原価が高くなるか、メニューの価格を上げる必要があります。


それでも、下手な料理を出して苦情を言われるよりはいいかもしれません。
実際、普段料理をしない人は、食材が腐りかけていても気が付いてくれません。
変化に気が付いていてもそれが腐っているということを理解できていないのでしょうか。
冗談ではなく本当に何度もあることなので笑い話にもなりません。