なぜ漫画喫茶がここまで増えたのか? その2


本屋のビジネス書の棚を見ると、「マンガで学ぶ○○○」「マンガでわかる○○○」などのような本が置いてあります。
一昔前では考えられなかったことです。
そういった本が良いとか悪いとかの問題ではなく、それを買って読む人が存在するという事実が驚きなのです。
確かに、マンガで解説してある本の方が読みやすいので、入門的な内容ならありです。


どんなジャンルでも漫画で解説されている本があるのはすごいことだと思います。
子供向けではなく、大人が読むためのものとして存在しているのですからね。
いかに漫画が浸透しているのかがわかる現象です。


週刊少年サンデー週刊少年マガジンが50周年なので、創刊当時の小学生が60歳前後
ですね。
うちの漫画喫茶に来る高齢のお客さんはそれくらいの年齢になります。
それ以上の年齢のお客が来たことはないはずです。
そう考えると、漫画を読む世代と読まない世代が存在するわけです。
60歳近辺が境になっているのではないでしょうか?
漫画を読んだことがあるないではなく、現役で漫画を読んでいる層の境があると思います。


漫画に理解のある大人が増えたから、漫画を商売として考える状況が生まれたのでしょう。
漫画喫茶は30年以上前から存在しているわけですが、今のような全国的な業界として成長するためには、漫画を当たり前に読む大人が増える必要があったのです。


漫画喫茶が増えたのは起業ブームがあったからでしょう。
その起業ブームが起こったのは、漫画喫茶が儲かる商売だと思われたからです。
30年前からあったのに10年ほど前から急に漫画喫茶が増え始めたのは、その時期が来たからではないでしょうか。
漫画を読む大人が十分に増え、それらの人間を対象とした商売が確実に儲かる時期が来たからです。
実際に初期に始めた漫画喫茶はどこも儲かったはずです。
今のように飽和状態になった状況では淘汰され、借金だけが残ってしまうこともあるでしょうが……。


漫画に抵抗感がない世代、漫画を読むのが当たり前という世代が社会の主要層になったのです。
しかし、徐々にではなく10年前から突如ブームが起きには何か理由があったか、何か後押しする条件が重なったのではないかと考えざるを得ません。